昨日は仙台フィルのオーケストラスタンダードを聴きにいきました。指揮は下野先生。
曲は我が祖国全曲。それも休憩なしで通すというハードなものでした。
ですが、プレトークで下野先生がこの連作交響詩の統一感のお話されて納得。2曲目のモルダウの最後のふたつの「取ってつけたような二つの音」はなぜあるのか。1、2曲目とつながっていて、モルダウでいったん区切りますよ。というスメタナの意思ではないか、とのことでした。
そして3、4と伝承や自然を描くことでひとつの統一感があり、最後のターボルとブラニークはもちろん、同じ素材でできている音楽なのでアタッカで演奏するもの。
そして全曲の最後にまた「ヴィシェフラド」のテーマが回帰するので全体が一連の絵巻物のようになるには休憩なしで演奏すること、というお話、納得でした。
そして、オーケストラの音もとてもエネルギッシュで終始わくわくしながら聴きました。
忘れられないのは「シャールカ」のヤジンスキさんのクラリネットソロがあまりに美しく、そして切なく、甘く、本当に女性的でまだ耳に残っています。本当に素晴らしかった。
下野先生とオーケストラとの一体感もすごくあって、割れんばかりの拍手は本物だったと思います。
前回の広上淳一さんのモーツァルトといい、「オーケストラ・スタンダード」楽しんでいます。次回のブラ4は残念ながらヤマハの講師研修会とぶつかってしまい、聴けませんがその次のヤナーチェクなどのときは聞きにいきます。
そういえば、「我が祖国」の終曲「ブラニーク」は高校2年生のときに吹奏楽コンクールの自由曲でした。当時のBクラスで東北大会金賞までいきましたが今聴くとまず30人程度の吹奏楽でよくやったなあ、ということと。それも生徒の編曲で。そしてそれをコンクールでやっちゃうところも、本当に向こう見ずだなあ。と振り返りました。
当時、うちの学校にはオーボエがいなかったので中間部のクラリネットソロと掛け合いをするオーボエソロをソプラノサックスでやる予定でしたが担当する同級生が不登校になってしまい、地区大会、県大会と私が急遽エスクラで吹きました。吹奏楽少年だったので毎日遅くまで練習して、頭の中は吹奏楽一色。今思えば人生で一番がんばったコンクールでした。
そんないろいろの思い出も頭をよぎりながらの「我が祖国」はまた格別でした。