この冬、久しぶりにドビュッシーの第一狂詩曲をさらっています。
何を隠そう仙台フィルと共演した日演連新人演奏会でやった曲なのですがそれもかれこれ10年近く前。昨年はブルグミュラーのデュオを課題にしていたので今年はフランスもの。
4月のスプリングジョイントコンサート、ホシヤマあたりまでまたこの曲とお付き合いしようと思っています。
日演連の録音を聞くと顔から火が出そうなほど恥ずかしい演奏なのですがいま吹くとまた違った風景が浮かんできて改めて素晴らしい作品なのだなあと感じます。
ドビュッシー自身が「私の作品の中でも最も愛すべきもの」と言って管弦楽編曲までしてしまったほどの曲です。和声の色彩感はもちろんのこと、なんで自分で吹かないのにこんなに楽器の音色の特徴、陰影、微妙な「綾」などが分かるんだろう、とドビュッシーの感性に感嘆せずにはいられない楽器法。
風景がイメージできたり、ちょっと官能的だったり、まるで印象派の絵画を見ているようです。
復習っていると、テクニックはもちろんのこと、音色感を作る楽しさと難しさを経験します。
4月まで多分何度も、それも違うピアニストで演奏でできるのでそれぞれの感性と自分の感覚をぶつけ合いながら演奏するのが非常に楽しみです。
それと、もう1曲の課題は現代曲でヴィットマンの「ファンタジー」。
このスケジュールでこの手の曲を譜読みするのは大変ですが楽しい作品です。
これも4月2日にやります。